2022/10/29-30 工大祭 教室・カフェ@東工大大岡山キャンパス

講師の話を聞く子どもたち

こんにちは!東工大ScienceTechno 2年のしゅーです。

10月29日(土)、30日(日)に大岡山キャンパスにて、東工大の学園祭である工大祭が実施されました。

東工大ScienceTechnoは「サイエンスラボ」という企画名で、工作カフェ、工作教室、サイエンスショー、展示、工作販売を行いました。さらに、各企画を回ってスタンプを集める、スタンプラリー企画も行いました。

今回は、工作カフェと工作教室について紹介します。今回は、工作カフェと工作教室で合わせて、5種類の工作を行いました。また、5種類の工作のうち、2種類は新しく開発された工作です。

工作カフェは、1人のスタッフが2、3人の子どもに工作を教える形式のイベントです。今回のカフェの工作は、「虹色スコープ」と「3Dメガネ」の2種類で、どちらも光の色にまつわる工作です。この2つの中から、希望のものを選んでもらい工作を行いました。

虹色スコープ

「虹色スコープ」は、光の性質を使って、虹色の模様を見る万華鏡です。実は、蛍光灯などの白い光は、様々な色の光が集まってできています。そして、逆にその白い光を、虹色に分けることもできます。ここで必要となるのが分光シートです。分光シートを筒の底面に貼ることで、室内の蛍光灯の光を綺麗な虹色に分けることができました。

虹色スコープをつくる子ども

「3Dメガネ」は、1つ目の新しく開発された工作です。色と目の性質を使って、写真を立体的に見ることができます。左目部分に赤いセロハンを、右目部分に青いセロハンを貼って、セロハン越しに写真を見ます。すると、写真のうちセロハンと同じ色の部分は薄く見えるので、写真を左目だけで見ると青い部分だけがはっきりと、右目だけで見ると赤い部分だけがはっきりと見えます。この左右の目でものが見える場所が違うため、写真を立体的に見ることができました。

3Dメガネを作る子どもたち

次に工作教室の報告をします。

今回の工作教室では、先ほど紹介した「虹色スコープ」の他に、「サイテク式知恵の輪」「はいプレッシャー」「ちからクラゲ」の工作教室を計12回開催しました。

工作カフェで行った「虹色スコープ」を、工作教室でも実施しました。まず、赤色、青色、緑色の光を2色ずつ重ねると、新しい色の光を作る実験をしました。次に、それら3色すべてを重ねるて、白色の光になることを確認しました。

三原色のライトを当てると白色ができる実験をするスタッフと眺めている子ども

次に、工作です。分光シートを使って、白色の光を虹色に分ける工作です。工作が完成したら、蛍光灯の光を筒越しに眺めて遊びます。みなさん無事、虹色の綺麗な模様を見ることができました!

虹色スコープを覗く子ども

「サイテク式知恵の輪」は、難しい問題を簡単な問題に分解して解決する「再帰」の考え方を利用した知恵の輪です。子どもたちはまず、1本の導線でできた簡単な知恵の輪の解き方を考えました。次に、より難しい3本の導線を使った知恵の輪を、実際に工作をしました。そして完成した知恵の輪を、各自がところどころ苦戦しつつも、頑張って解いてくれました。

サイテク式知恵の輪を解く子ども

実は、工作した知恵の輪の中には、最初に解いた簡単な知恵の形がいくつも隠れていたのでした。このように、難しい問題も、簡単な問題を繰り返すことで解けることがあると学びました。

サイテク式知恵の輪

「はいプレッシャー」は、今回新しく開発した2つ目の工作です。気圧の差を利用する、ヒトの肺呼吸の仕組みを再現しています。まず、密閉されたピストンを押すと、中に入れた醤油差しが直接触らなくても凹みます。このような実験を通して、子どもたちは空気による力を実感しました。そして、人の肺呼吸も、この空気による力を利用していることを学びました。

実験を観察する子供たち

実験の次に、工作に入ります。「はいプレッシャー」は、肺をビニール袋で、横隔膜を風船の膜で再現した工作です。細かい作業にところどころ苦戦しつつ、一生懸命に取り組んで、全員無事に完成させることができました。工作が完成したら、横隔膜の風船を引いて、直接触れずに、中の肺の袋を膨らませます。この工作を通して、自分の体で起きている呼吸の仕組みを実感できました!

はいプレッシャー

「ちからクラゲ」は、輪軸の太さと力のモーメントの関係を使って、クラゲの絵を上下に動かす工作です。子どもたちはまず、カラーコーンを使って2人1組の実験をしました。片方の人が細い先端を持ち、もう片方の人が太い底を持ちます。そしてお互いが逆向きに回すと、ほとんどのペアで太い底を持った人の回す向きにカラーコーンが回りました。持つ人を交代しても同じ結果でした。このことから、回転は、力の強さのみではなく、持つ軸の太さにも関係すると分かりました。

講師の質問に答える子どもたち

次に、工作です。まず枠を作ったら、先ほどの実験でキーワードになった、太い軸と細い軸の2本を作ります。最後に、クラゲの型紙を貼れば、完成です。みなさん無事、プカプカ浮くクラゲの動きを再現できました!

ちからクラゲ

参加してくださった皆様、ありがとうございました!

東工大ScienceTechnoでは、今後も社会情勢や大学からの活動制限等を鑑みつつ、可能な範囲でのイベントの実施を予定しています。

皆様のご参加をお待ちしています!